
女性なら誰もが一度は悩んだことのある“肌荒れ”。
女性ホルモンのバランスが崩れたり、食生活の乱れなど、ちょっとしたことですぐに引き起こされてしまいます。
そんな肌荒れした時のスキンケアって難しいですよね?
肌荒れ対策として念入りにスキンケアをする人は多いようですが、実はそれが肌荒れを長引かせる原因になっていることもあります。
今回は、肌荒れした時の正しいスキンケア方法についてご紹介していきます。
肌荒れ=スキンケア不足ではない
肌荒れをしてしまった時に肌荒れ対策として美容液をしてみたり、パックをしてみたり、肌荒れ専用の保湿クリームを塗ってみるなどいつもより念入りにスキンケアをしている人はいませんか?
果たして、あなたの肌荒れは本当にスキンケア不足が原因だったのでしょうか?
肌荒れしてしまう原因は様々ですが、「肌荒れ=スキンケア不足」ということはほぼありません。
乾燥を放置してしまったという意味でのスキンケア不足は考えられるかもしれませんが、
むしろ間違ったスキンケアや体調の変化が原因で肌荒れしてしまうことの方が多いでしょう。
肌荒れしてしまうと焦って早くどうにかしたいという思いからスキンケアを念入りに行ってしまいがちですが、
荒れてしまった肌にあれやこれやと美容成分を与えるのは、風邪で弱っている時に焼き肉食べ放題に連れていかれるようなものなのです。
あなたはインフルエンザで弱っている時にどうしてほしいですか?
薬を飲んだ後は消化の良い食べ物を少しだけ食べて、ゆっくり休ませてほしくないですか?
肌も一緒です。
肌荒れしている時にたっぷりの美容成分は肌にとっても大きな負担になります。
念入りにスキンケアをするよりも肌荒れの原因に合った対処をすることこそが正しいスキンケア方法なんです。
肌荒れした時にスキンケアよりも先に行うこと
肌荒れしてしまった時は早くケアしようと焦って過剰にスキンケアをしてしまいがちですが、まずは肌荒れの状態を確認しましょう。
肌荒れといっても肌にあらわれる症状は様々です。
「ニキビ・吹き出物」「乾燥・粉吹き」「炎症・赤み」「かゆみ」
など、まずは肌荒れの種類を見極めましょう。
肌荒れの種類を見極めることさえできれば、あとはその肌荒れの状態に応じた対処をすればいいだけです。
肌荒れの種類なんて見極められない…と思うかもしれませんが、複数もの肌荒れが一気にあらわれることはないので大丈夫です。
慌てずに、まずはどのようなタイプの肌荒れなのかを見極めましょう。
肌荒れの原因
肌荒れしてしまうには何か原因があるはずです。
この原因が、前でお伝えした症状と深くかかわっていることが多いのです。
次は、考えられる肌荒れの原因をいくつかご紹介していきます。
生活環境の乱れが原因の肌荒れ
偏った食生活、睡眠不足、ホコリやダニなどといった不衛生な環境などが原因で肌荒れを引き起こしてしまうことがあります。
例えば、脂質や糖質の多い食べ物ばかりを好んで食べている人は皮脂の分泌量が増加するため、ニキビや吹き出物が出来やすくなります。
逆に、ダイエットなどで特定の食べ物しか食べなかったり、極端な食事制限をしていると皮膚を形成する細胞に必要な栄養素が届かなくなるため、乾燥したり、肌のターンオーバーが乱れて肌荒れしてしまいます。
日中に受けた肌へのダメージは寝ている間に修復されるので、
十分に睡眠をとらずにいると肌へのダメージがどんどん蓄積していってしまうために肌荒れしてしまいます。
家の中の掃除を怠っている場合、ホコリやダニが発生してしまいます。
これらが肌に付着してアレルギー反応を起こしてしまうと赤みやかゆみといった肌荒れを引き起こします。
生活環境の乱れが影響して肌荒れしてしまった場合は、スキンケアでどうにかしようとしても限界があります。
むしろ、良くならないのでスキンケアは意味があまりなく、生活習慣や生活環境を整えることの方が大切です。
ホルモンバランスの変化が原因の肌荒れ
ホルモンバランスの変化によって皮脂の分泌量は増えたり減ったりします。
特に女性は生理の関係でホルモンバランスが変化しやすいため、肌荒れもしやすくなります。
ホルモンバランスの変化に関しては正直どうすることもできないので、
「この時期はある程度、自分の肌は肌荒れしてしまうんだ」
と開き直って対策を講じることが大切です。
ホルモンバランスの変化による肌荒れは肌自体が敏感に傾いていることがほとんどなので、過剰にスキンケアをしてしまうと肌荒れが悪化してしまいます。
ホルモンバランスの変化による肌荒れを起こしてしまった時は、スキンケアはシンプルなケアにとどめておき、
しっかり睡眠をとったり栄養バランスの良い食事をとるなど、少しでも肌荒れを抑えるためには体内からのケアを心がけましょう。
また、ホルモンバランスによる肌荒れを引き起こさないためには、
肌荒れしてからケアするのではなく肌荒れをしないようにスキンケアで予防をしたり、体を温めたり、良質な睡眠をとることが大切です。
ストレスや疲れが原因の肌荒れ
ストレスや疲労が蓄積している人は、自律神経のバランスが崩れてしまうため興奮時に活性化する交感神経が優位になることが多くなってしまいます。
すると、体内で活性酸素が大量に発生してしまい、細胞レベルでダメージを与えてしまうため、肌荒れを引き起こします。
また、自律神経は各臓器の働きを調整するという役割もあるため、自律神経を酷使してしまうと体の臓器にも影響を与えてしまいます。
普段から便秘がちだという人は、ストレスや疲労によってその症状が慢性化してしまうこともあります。
すると、腸内の老廃物から発生した有害毒素が血液を通して全身に回ってしまい、肌荒れの原因になってしまいます。
また、“疲労”と一言で言っても運動をすることだけでなく、長時間の集中を要するデスクワークなどによる神経作業疲労やパソコンやスマホといった近距離を見続けることによる眼精疲労によっても交感神経は活発に働くので注意しましょう。
ストレスや疲労が原因の肌荒れはスキンケアで対処しようとしてもその場しのぎになったり、期待していた効果を実感できないことも多くあります。ストレスや疲労をため込まないように日頃から自分なりのストレス解消法を見つけて実践しておくようにしましょう。
アレルギー反応による肌荒れ
突発的な肌荒れはアレルギー反応であることがほとんどです。
新しいスキンケア商品に変えた時や普段食べないものを食べた直後に突発的に肌荒れが起こるのは、
肌がアレルギーに反応しているということです。
新しいスキンケア商品を使った後に、急に赤みやかゆみがでたり、広範囲に蕁麻疹のようなプツプツが現れたり、
ニキビや吹き出物がいくつもできたという場合は、そのスキンケア商品に配合されていた何らかの成分に対してアレルギー反応を起こしています。
アレルギー反応が起きたということは、体がその物質に対して拒否反応を示しているということなので、新しく使い始めたスキンケア商品であっても、使用をすぐに中止しましょう。
いつものスキンケアに戻すか、敏感肌用のスキンケア商品などを使用し、肌荒れが落ち着くのを待ちましょう。
アレルギー反応を引き起こした物質を取り除けば、やがて肌荒れは自然に落ち着いてくることがほとんどです。
もし肌荒れの程度がひどい場合は自分でなんとかすようとするのではなく、皮膚科に相談することをオススメします。
間違ったスキンケアが原因の肌荒れ
自分の肌の状態に合わない間違ったスキンケアを続けていることが原因で肌荒れしてしまうという人も多くいます。
間違ったスキンケアによる肌荒れは、ニキビや吹き出物、赤みやザラつきといった肌荒れだけではなく、
皮脂分泌が過剰になったり、粉をふくほどの乾燥、化粧ノリが悪いといった様々な肌荒れの症状が出てきます。
例えば…
・必要以上に洗浄力の強いものでクレンジングや洗顔を行っている。
・皮膚が未熟な角質で形成されているにも関わらずピーリング効果のあるスキンケアを行っている。
・肌の乾燥が進んでいるにも関わらず保湿ケアを怠っている。
・オイリーな肌であるにも関わらず油分の多いアイテムを使用してスキンケアをしている。
などが原因になりがちです。
肌の状態というのは人それぞれ違うので、Aさんがオススメしていた方法がBさんにも必ず合うということはありません。
自分の肌の状態をきちんと理解して、自分に必要なスキンケアを行うことが大切です。
もし、自分の肌状態ややるべきスキンケア方法が分からないという場合は、
化粧品カウンターで肌診断をしてもらったり、エステサロンへ行ってプロのアドバイスを参考にしてみるのもオススメです。
肌の汚れが原因の肌荒れ
クレンジングや洗顔不足といった肌の汚れをきちんと落とし切れていないことでも肌荒れは起こります。
例えば、メイクを落とさずに寝てしまって朝起きたら肌荒れしていた…なんて経験はありませんか?
シンプルケアを行おうと洗顔料を使用せずに洗顔をしたり、メイクの濃さに合わないクレンジング剤の使用、
洗顔やクレンジングでのすすぎ不足などが原因となり、肌に残っている汚れが毛穴の中で炎症を起こすとニキビや吹き出物として現れます。
また、毛穴の黒ずみの原因にもなります。
肌の汚れが原因の肌荒れは、クレンジングや洗顔を丁寧に行って肌の汚れをきちんと取り除いてあげることで自然と落ち着いてきます。
肌荒れした時のスキンケアは「シンプル」が基本
肌荒れの原因が「スキンケア不足」であることはほぼないということが分かって頂けたでしょうか?
肌荒れしたときは基本的にはシンプルなスキンケアを丁寧に行うように心がけましょう。
また、肌荒れのタイプを把握し、根本的な改善策を考えることが大切です。
そうすることで肌荒れの治りも早くなるのです。